海外大学の課題では、設問に含まれる動詞によって求められる答案の形が変わります。
なかでも混同しやすいのが、analyze・examine・evaluate。

いずれも「詳しく調べる」と訳せますが、analyzeは要素や関係を分析する、examineは対象を詳しく検討する、evaluateは基準に照らして価値を判断するという違いがあります。

今回は、3つのアカデミック英単語「analyze・examine・evaluate」の意味と使い分け、課題で指示されたときの書き方を例文とともに解説します。
analyze・examine・evaluateの違い
まずは、「analyze・examine・evaluate」の違いを簡潔に整理しましょう。
| 指示語 | 課題で求められること | 日本語の目安 |
|---|---|---|
| analyze | 対象を要素に分け、関係・原因・構造を明らかにする | 分析する |
| examine | 対象を詳しく調べ、複数の側面や証拠を検討する | 詳しく考察する |
| evaluate | 一定の基準に照らし、価値や有効性を判断する | 評価する |
3語の違いは、課題に取り組む順序で考えると理解しやすくなります。
- examine:対象や資料を詳しく見る
- analyze:要素に分けて関係や原因を考える
- evaluate:証拠を踏まえて最終的な判断を下す
ただし、大学や専攻分野、担当教員によって指示語の定義が多少異なることもあります。
課題要項に説明や採点基準がある場合は、そちらを優先しましょう。
analyzeの意味と課題で求められること
analyzeは、対象をいくつかの要素に分け、それぞれの関係や役割、原因を明らかにする指示語です。イギリス英語では、通常analyseと綴ります。
単に内容を説明するだけではなく、「なぜそうなるのか」「各要素が全体にどのような影響を与えているのか」まで掘り下げる必要があります。
Analyze the factors that contributed to the economic crisis.
経済危機を引き起こした要因を分析しなさい。
この設問では、経済危機の経過を時系列で紹介するだけでは不十分です。
政策、金融市場、消費行動、国際情勢などの要因に分け、それらがどのように関係して危機につながったのかを説明します。
analyzeに答える基本構成
- 分析する対象や論点を明確にする
- 対象を複数の要素に分ける
- 各要素を証拠や資料とともに説明する
- 要素同士の関係や全体への影響を示す
- 分析から導ける結論をまとめる
The essay analyzes how social media influences political participation among young adults.
このレポートでは、ソーシャルメディアが若者の政治参加にどのような影響を与えるかを分析する。

how・why・relationship・factor・causeなどを意識すると、単なる要約から一歩進んだ分析を書きやすくなりますよ。
examineの意味と課題で求められること
examineは、ある問題や主張、証拠を注意深く詳しく調べることを表します。
課題では、一つの側面だけでなく、関連する情報や異なる見方を取り上げながら考察することが求められます。
Examine the impact of remote work on employee productivity.
リモートワークが従業員の生産性に与える影響を詳しく考察しなさい。
この場合は、生産性が上がったか下がったかをすぐに判断するのではなく、通勤時間、コミュニケーション、勤務環境、職種による違いなどを取り上げます。
そのうえで、調査結果や先行研究を検討していきます。
analyzeが対象を要素に分け、構造や関係を明らかにすることに重点を置くのに対し、examineは対象を幅広い角度から詳しく見るという意味合いが強い言葉と言えます。
examineに答える基本構成
- 検討する問題の範囲を示す
- 関連する事実、研究、主張を取り上げる
- 複数の側面や異なる見解を紹介する
- 証拠の内容や信頼性を詳しく検討する
- 検討によって分かったことをまとめる
This section examines different explanations for the decline in voter turnout.
この節では、投票率低下に関する複数の説明を詳しく検討する。
examineだけでは明確な賛否の判断まで要求されない場合もあります。

ただし、critically examineと書かれている場合は、主張を受け入れるだけでなく、根拠、前提、長所、限界まで批判的に検討しなければなりません。
evaluateの意味と課題で求められること
evaluateは、対象の質、価値、有効性、重要性などを判断する指示語です。
自分の感想を述べるのではなく、明確な基準と証拠に基づいて評価します。
Evaluate the effectiveness of the government’s environmental policy.
政府の環境政策の有効性を評価しなさい。
この課題では、政策の内容を説明するだけでなく、排出量の削減、費用、実施可能性、社会への影響などの基準を設定します。
各基準に関する資料を検討したうえで、どの程度有効だったのかを判断します。
evaluateに答える基本構成
- 何を評価するのかを明確にする
- 評価に使う基準を設定する
- 長所と短所、有効な点と限界を検討する
- 資料や具体例によって判断を裏付ける
- 基準に照らした総合的な結論を示す
The evidence suggests that the program was effective in the short term, but its long-term impact remains uncertain.
証拠によれば、このプログラムは短期的には有効だったが、長期的な影響は依然として不明である。
evaluateでは、結論を曖昧にしたまま終わらせないことが重要です。
「一定の効果はあるが費用面に課題がある」「短期的には有効だが長期的な効果を示す証拠は不足している」など、条件を付けた判断でも構いません。
3つの指示語「analyze・examine・evaluate」を同じテーマで比較
「オンライン授業」を例にすると、それぞれの設問は次のように変わります。
Analyze how online learning affects student engagement.
オンライン学習が学生の授業参加にどのような影響を与えるか分析しなさい。
参加意欲に影響する要素を分け、それぞれの関係や作用を説明します。
Examine the effects of online learning on university students.
オンライン学習が大学生に与える影響を詳しく考察しなさい。
学習成果、交流、利便性、孤立感など、複数の側面から詳しく検討します。
Evaluate the effectiveness of online learning in higher education.
高等教育におけるオンライン学習の有効性を評価しなさい。
学習成果、アクセスのしやすさ、費用、満足度などの基準を使い、総合的な判断を示します。
まとめ:analyze・examine・evaluate【課題の指示語】
analyze・examine・evaluateは似ていますが、課題で求められる作業は異なっています。
analyzeは対象を要素に分け、関係や原因を明らかにすること、examineは証拠や異なる側面を詳しく検討すること、evaluateは基準と証拠に基づいて価値や有効性を判断することです。

書き始める前に指示語を確認し、必要な資料、本文の構成、結論の示し方を決めておくと、課題の要求から外れにくくなりますよ。


コメント